お部屋への熱の出入りは“窓”が多くを占めることをご存知ですか?
快適なお部屋のカギは開口部にあります。窓まわりの断熱対策をすることで、より快適でより経済的な暮らしが実現でき、ひいてはSDGsや地球温暖化防止にも貢献します。この記事では、窓周りの断熱方法をご紹介しながら、同時におしゃれな暮らしを叶えたい場合のブラインドでの選び方についてもご紹介します。
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Toggleなぜ“窓断熱”が注目されているのか?
窓断熱は「快適な暮らし」と「経済的な暮らし」を実現する、高い効果のある住宅環境改善対策です。特に、日本の家は、諸外国に比べ窓の断熱性能の基準が低く、これまでの窓の断熱性能の低さが、住まいの大きな課題でした。
熱は、暖かい場所から冷たい場所へ移動する性質があり、夏は、日差しで熱くなった外の空気が室内に流れ込み、室内を暑くします。逆に冬は、暖房で温められた室内の空気が、窓ガラスに触れて冷やされ、外へどんどん逃げていきます。一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会の調べによると、夏は約7割、冬は約6割もの熱が窓から出入りしています。つまりどんなに高性能なエアコンや暖房器具を使っても、窓が断熱されていなければ、効率が悪く、光熱費が膨らんでしまうのです。
窓周りとSDGs
地球温暖化現象とエネルギー価格の高騰は、今大きな社会問題となっています。エアコンに使われているフロンガスは、二酸化炭素よりもはるかに高い温室効果を持ち、大気中に放出されると地球温暖化を加速させる原因となります。また、昨今の猛暑による電力消費量の大幅な増加とその発電によるCO2酸排出量の増加は、日々の暮らしに大きな悪影響を及ぼしています。
2024年省エネ法改正と2025年4月の省エネ基準適合の義務化で高まる意識
こうした問題を踏まえ、日本では、国際的な指標である’2050年までに温室効果ガスの排出実質ゼロを達成’を目標に、省エネに関する法律が改正されました。
「2024年省エネ法改正」では、消費者が建物の性能を比較検討できるよう新築の販売・賃貸広告に省エネ性能表示を義務化、また大規模非住宅建築物の省エネ基準を引き上げました。この法律改正にもとづく「2025年4月の省エネ基準適合の義務化」では、これまでの大規模な建物だけでなく、一般の住宅や小規模な店舗などほぼすべての新築住宅・非住宅建築物について、国の定める省エネ基準への適合が義務化されました。
これにより着工前の建築確認や竣工時の完了検査において、省エネ基準に適合しているかを厳しくチェックし、不適合と判断された場合、建物の着工や使用ができなくなるようになりました。こうした義務化により、住宅や建物を建てる側も、購入・賃貸する側も、省エネに対する意識が「特別な選択」から「当たり前の基準」へ大きく変化しています。
実は熱の出入りは“窓”がほとんど!快適さのカギは開口部にある
窓などの開口部分は、住宅の中でも使われる建材が薄くなるため、外気の影響を最も受けやすい場所となっています。日本建材・住宅設備産業協会によれば、夏の日中の冷房時に開口部から侵入する熱の割合は73%、冬の暖房時に開口部から外に流出する熱の割合は58%というデータが出されています。こういったこともあり、住宅のなかでも熱の出入りが大きい窓などの開口部の断熱性能を高めることが重要なのです。
どんなときに暑さ・寒さを感じやすいのか?
実際に、どんなタイミングでお部屋の暑さや寒さを感じやすいのでしょうか。

就寝時:寝入りばなや夜中に寒さで目が覚める
冬場、暖房を切って就寝すると、室温は徐々に下がっていきます。断熱性の低い住宅では室温の下がりが早くなるだけでなく、下がり度合いも大きくなるため、寒さで夜中に目が覚めてしまうことがあります。
起床時:朝の冷え込みや夏の強い日差し
寝起きは体が十分に温まっていなく、動き始めるとともに体温が上がっていきます。断熱性の低い住宅になると、冬場の室温は、より冷え切った状態になり、その冷たい空気に触れると、体温が一気に奪われこの急激な温度変化が、より強い寒さを感じさせます。夏場の場合は、外気による室温の上昇が早くなるため、気温の上昇と体温の上昇が重なり、より暑さを感じやすくなります。
日中:冷暖房が効きにくい、直射日光で室温が上がる
夏場の日中の強烈な日差しや直射日光は、お部屋の温度を急激に上昇させます。断熱性が低い住宅は、窓からの熱の侵入が強くなり、冷房の効きを強めても室温が十分に下がらず、暑苦しく不快な状況が続いてしまいます。冬場は開口部からの暖気の流出量が多くなり、とくに窓際や出入り口付近にいると、寒さを感じやすくなります。
窓を替えなくてもできる断熱対策
窓の断熱対策で一番効果の高い方法は、窓そのものをリフォームすることです。しかし窓のリフォームは、それなりの工事が必要になり、費用もそれ相応にかかるものとなります。比較的手の出しやすい「窓ガラス交換」や「内窓設置」の費用相場は5万~15万円程で、大がかりな「外窓交換」になると、窓の大きさにもよりますが、50~60万円位の費用がかかるケースもあります。
2025年現在、国の補助制度として、既存住宅の窓リフォーム費用の一部を補助する「先進的窓リノベ事業」を実施しているので、しっかりと断熱対策をおこないたい場合は、この制度を活用することをおすすめします。
窓リノベは、かかる手間や費用、賃貸住宅などリノベに制限がある環境など、それなりにハードルがあるのも事実です。そのような場合には、低コストかつ自分の手で施工でき、手軽に窓の断熱性能を高められるいくつかの方法をご紹介いたします。
断熱シートやプラダンなどDIYでできる工夫
断熱シートやプラダンを活用する方法は、低予算なうえ大がかりな工事の必要もなく、誰でも簡単に取り付けができて、お部屋の断熱性を高めることができます。
断熱シートは、窓に直接貼り付けて設置します。断熱シートが、室内の暖かい空気が放つ放射熱を反射することで熱が窓から外に逃げることを防ぎ、断熱性能を高めることができます。プラダンは、プラスチック段ボールの略称で、ストローを並べてくっつけたようなプチプチの空気層が断熱力を発揮します。設置方法は、窓に直接貼り付ける方法のほか、窓枠のサイズにカットして二重窓にしたり、窓とカーテンの間に立てかけて使用します。
共にホームセンターや100円ショップで手に入り、予算も数千円以内で購入できるものがほとんどで、お手軽でコストを抑えた断熱対策ができます。
ただし断熱効果は限定的です
安い費用で手軽に設置できる断熱シートやプラダンですが、簡易的な対策である分、窓リノベと比べると断熱の効果は限定的になります。また、見た目が気になったり、光の透過率が落ちて部屋が暗くなったりするほか、耐久性も高くないので、数年での劣化や剥がれが生じ、定期的な貼り替えが必要になります。
カーテンやブラインドで熱の出入りを防ぐ習慣を
断熱シートやプラダンは、低予算で手軽に設置できる断熱対策ですが、DIYの手間と実際の断熱効果のトレードオフ、見た目のおしゃれさ、低い耐久性がデメリットになります。窓リノベまではいかないものの、断熱性や見た目のデザイン、操作性や高い耐久性を重視する場合は、カーテンやブラインドを取り入れる断熱対策がおすすめです。
断熱性の高い生地や機能のものを選び、こまめに光の調整をすることで快適な空間に変えることができます。
ブラインドで叶える断熱とデザイン性の両立
ブラインドには、断熱・遮光機能をもつさまざまなバリエーションが揃っています。賃貸でも穴あけ不要で取り付けできるつっぱり式の商品を選べば安心して設置が可能です。ブラインドはスタイリッシュなデザインでどんなお部屋にもすっきりと合わせることができ、カラーバリエーションも豊富なので、お部屋のイメージに合わせて、モダンやナチュラルなどお好みの雰囲気に演出できるのが大きな魅力です。

ブラインドで日差しをコントロールして夏も冬も快適に
ブラインドは、光の差し込み具合を自由自在に調整できることが大きなメリットになります。特に直射日光は、しっかりと遮ることが大切です。また季節や時間、光の差し込み具合にあわせてこまめに光の量を調整することで一定の断熱効果がうまれ、快適な室内環境を保つことができます。
ハニカムシェード:高い断熱性とやわらかな光を両立
特に窓の断熱におすすめなのがハニカムシェードです。六角形の空気層をもつブラインドで、その特殊な空気層により、非常に高い断熱効果を発揮します。ベーシックなシングルタイプのほか、より断熱性を高めた2層構造のダブルサーマル、高い断熱性とスマートな設置を両立したトリプルハニカム、採光と遮光を1台で切り替えられるツインハニカムなど、環境に合わせて選ぶことができます。
また、採光生地の和紙のような風合いのスクリーンから差し込む光は柔らかく上品な雰囲気を演出し、そのすっきりとした美しいデザインと豊富なカラーバリエーションは、洋室・和室問わずマッチします。

電動ブラインド:タイマーでブラインドの昇降をコントロール
ブラインドには、昇降具合を指定時間に合わせてセットできるタイマー機能を備えた電動式のブラインドがラインナップされています。起床時などタイマー機能を使うことで、起床する時間にあわせて朝日をお部屋に取り入れるだけでなく、室温を快適な状態に調整することができます。これにより、体内時計がリセットされ、自然に目が覚め、スッキリとした気持ちの良い朝をむかえることができます。
まとめ
「快適な暮らし」と「経済的な暮らし」、そしてSDGsへの対応を考えた際には、窓まわりから考える住宅の断熱対策がとても重要です。ブラインドを設置すれば、おしゃれなお部屋づくりを楽しみながら比較的コストを抑えた手軽な断熱対策を始めることができます。
特に日差しの強い窓などから、ぜひブラインドを試してみてはいかがでしょうか。
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