近年、SNSやインテリア雑誌で再び注目を集めている「ミッドセンチュリー」という言葉。シンプルで洗練されたフォルム、遊び心のある色使い、そして時代を超えて愛される名作家具の数々。1940〜60年代に広がったこのスタイルは、レトロとモダンを絶妙に融合させた独自の世界観で、現代の暮らしにも心地よく馴染みます。
この記事では、ミッドセンチュリーの基本的な特徴から代表的なデザイナー、スタイリングのポイント、そして意外と見落とされがちな“窓まわり”のアイテム——ミッドセンチュリースタイルにマッチするブラインドまで、幅広くご紹介します。あなたのお部屋にも、時代を超えて愛されるデザインを取り入れてみませんか?
目次
Toggleミッドセンチュリーとは?
「ミッドセンチュリー」とは、ヨーロッパのバウハウス運動などモダニズムに影響を持ち、1940年代から1960年代にかけてアメリカで生まれたデザイン様式で、機能性と合理性を追求したシンプルで洗練されたインテリアスタイルです。
戦後、プライウッド(成型積層合板)やFRP(ガラス繊維強化プラスチック)などの新しい素材と技術は、それまで、直線的な家具が主流だったインテリアデザインに、曲線的なデザインの家具づくりを可能にしました。
曲線的なフォルムやビビッドな色彩、ミニマルなデザインが特徴で、近未来的な雰囲気や現代アートのような印象を与えます。レトロな要素とモダンな感覚が融合したこのスタイルはミッドセンチュリーモダンとも呼ばれ、古さを感じさせず、現代の空間にもフィットするのが魅力です。
ミッドセンチュリーの代表的なデザイナー
チャールズ&レイ・イームズ
ミッドセンチュリーのデザイナーで、真っ先に名前があがるのがチャールズ&レイ・イームズ夫妻 (1907-1978、1912-1988) です。「デザイン重視の家庭用家具」は、ミッドセンチュリー期のアメリカに衝撃をあたえました。グラフィックデザイン、プロダクトデザイン、建築デザイン、映画制作、写真など多岐にわたり、モダンデザインのパイオニアとして活躍し、その後のデザイン全般に大きな影響を及ぼしました。

ジョージ・ネルソン
工業デザイナーのジョージ・ネルソン(1908-1986)は、ハーマンミラー社のデザインディレクター在任の25年間に「マシュマロチェア」、「ボールクロック」、「ココナッツチェア」といった数々の名作を生み出し、ハーマンミラー社を世界有数の家具メーカーへと成長させていきました。

アレキサンダー・ジラード
インテリアデザイナーとして活動していたアレキサンダー・ジラード (1907-1993) は、ハーマンミラー社にテキスタイル部門を設立し、数々の名作テキスタイルを生み出しています。ポップなカラーや幾何学模様、ユーモラスなタッチのデザインをを取り入れ、インテリアのファブリックデザインに軽やかさと個性を加えました。

イサム・ノグチ
世界的な彫刻家として著名だったイサム・ノグチ (1904-1988) は、舞台美術家、建築家、インテリアデザイナーとしても活躍。ノグチの芸術家としての卓越した造形感覚は、ハーマンミラー社で家具のデザインにも生かされ、「コーヒーテーブル」や「AKARI」シリーズは現在の日本でも非常に人気のデザインです。

アルネ・ヤコブセン
デンマーク建築家として活躍していたアルネ・ヤコブセン(1902-1971)は、フリッツ・ハンセン社と共にインテリアデザインを手掛け、「セブンチェア」や「アントチェア」、「エッグチェア」など今も愛され続けている数々の名作を発表しました。

実はミッドセンチュリーなブラインド
ミッドセンチュリーとブラインドの進化
ガラス窓が一般に広まりはじめた16世紀のヨーロッパでは、強い日差しや外からの視線をさえぎるための窓まわりの工夫が求められるようになりました。特に、水の都として知られるイタリアのベネチアでは、土地が狭く、建物が密集しており、かつ水面からの強い反射光を遮る必要がありました。
その解決策として、木製のスラットを布のリボンで吊るし、窓に取り付けたものが「ベネチアンブラインド」として知られるようになりました。これが、現在のブラインドの原型のひとつと考えられています。

この木製ベネチアンブラインドを、現代的に進化させたのが「アルミ製ベネチアンブラインド」です。
1946年、当時アメリカを拠点としていたハンター・ダグラス社が、軽量で耐久性に優れたアルミ素材と、スラット角度を調整できる機構を取り入れたブラインドを開発・発売しました。その後、ハンター・ダグラス社はこのアルミ製ブラインドを1,000を超える販売ネットワークを利用し、北米中に普及させていきました。
アルミブラインドが普及した1940年代のアメリカは、まさに「ミッドセンチュリー」と重なり合います。
機能性と合理性を追求し、曲線的なフォルムやビビッドな色彩、ミニマルなデザインで、レトロな要素とモダンな感覚が融合したミッドセンチュリースタイルはテイストの幅が広いのも特徴です。その幅の広いテイストにマッチするシンプルなデザインのアルミブラインドがこの時代に大きく普及していったことは、ある意味では必然的であったことでしょう。
ミッドセンチュリー・スタイリングにおすすめの家具
有機的な曲線を描くテーブル
ミッドセンチュリーのスタイリングには、ノグチのコーヒーテーブルのような、丸いテーブルおすすめです。その洗練されたフォルムで空間をおしゃれに彩ります。

ラウンジチェア
ミッドセンチュリーのチェアは、イームズチェアやエッグチェアをはじめ、イギリスのアーコール、日本のカリモクなど、今も高い人気を誇る名作が数多く存在します。
美しい曲線と繊細なディテールを備えたシンプルなラウンジチェアは、空間にほどよい抜け感とアクセントを与えてくれるため、ミッドセンチュリースタイルに特におすすめです。

チーク・キャビネット
ミッドセンチュリーのキャビネットは、プライウッドやチーク材などを使用した木製のものが一般的。丸みのある取手、シンプルで滑らかなフレームや脚、サイドテーブルとしても使えるロー・キャビネットは、空間を広く、すっきり見せてくれるためおすすめです。

ミッドセンチュリー・スタイリングにおすすめのブラインド
アルミブラインド
アルミブラインドは、丈夫でスタイリッシュなデザインが特長で、お部屋に馴染みやすく、豊富なカラーバリエーションが揃っているので、ミッドセンチュリーの幅が広いテイストにしっくりとマッチします。
また、アルミブラインドは機能性も高く、アルミ製スラットはとても軽く作られているので、大きな開放的な窓にもぴったりです。スラットの角度を変えることで採光、遮光を微調整でき、風が入る方向や量も自由自在で、通気性がよくなり、日中長い時間を過ごすお部屋に最適です。

バーチカルブラインド
バーチカルブラインドの縦に並ぶスラットは、空間をすっきり見せ、部屋を広く開放的に演出します。特に背が高い窓におすすめで、外の景色をワイドに楽しむことができ、庭やベランダへと繋がる掃き出し窓にも最適です。空間をスタイリッシュな印象に演出でき、採光、遮光、プライバシー保護と機能性も高く、光の採り入れ方も独特で、その雰囲気はモダンなミッドセンチュリースタイルにぴったりと馴染んでくれます。

ウッドブラインド
ミッドセンチュリーの木製の家具には、同系色のウッドブラインドやがよく合い、空間に上質な統一感を生み出します。

幾何学模様のロールスクリーン
カラフルなテキスタイルや柄入りクッションを取り入れたソファは、ミッドセンチュリーの空間に遊び心と温かみをプラスします。幾何学模様や抽象柄のロールスクリーンは、ミッドセンチュリーのビンテージ家具と調和しながら空間にリズムが生まれます。


(Scion Living)

まとめ
1940〜60年代のミッドセンチュリーのインテリアは、今もなお多くの人を魅了するタイムレスなデザインです。機能性と合理性、そして遊び心を兼ね備えたこのスタイルは、空間に個性と上質さをもたらしてくれます。
そして忘れてはならないのが「窓辺」の演出。テーブルやチェアといった主役級の家具だけでなく、ブラインドといった脇役的なアイテムこそが、空間のトーンを決定づけます。とくにミッドセンチュリーの精神を受け継ぐアルミブラインドやバーチカルブラインドは、その機能美とシンプルなデザインで、お部屋にモダンな空気をプラスしてくれます。
家具にこだわるなら、窓にもこだわりを。あなたの理想のミッドセンチュリースタイルを、ブラインドというディテールで完成させてみてはいかがでしょうか。
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