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夏を心地よく過ごすための部屋づくりのヒント

夏を心地よく過ごすための部屋づくりのヒント

日差しが強くなり、汗ばむ季節になってくると、冬の間はあたたかみを与えてくれていたウールのラグや、たっぷりとしたクッションが、なんとなく重たく感じられることがあります。エアコンをつけて室温を下げていても、どこか部屋全体がすっきりしない、そんな風に感じたことはないでしょうか。

夏の心地よさは、室温だけで決まるわけではありません。 目に入る風景や、肌に触れる素材感。そうした五感に響く要素が、思った以上に私たちの「体感温度」を左右しています。

大がかりな模様替えはしなくても、少し視点を変えるだけで、部屋の空気を涼やかにすることができます。今回は、日常の延長でできる、ちょっとした部屋づくりのヒントをお届けします。

視覚|見た目の軽やかさ

夏の部屋づくりで意識したいのは、「足す」ことよりも「少し引く」ことです。

まずは、床に敷いたラグや、ソファに並んだクッションなどの「布の面積」を見直してみます。 冬はぬくもりを添えてくれた厚手のラグを片付けたり、コンパクトなものに替えたりして、床の見える面積を少し増やしてみる。

あえて何も敷かない場所をつくるだけでも、「抜け感」が生まれます。 視線が奥へと届く余白があることで部屋の面積は変わらなくても、不思議と空間にゆとりが感じられるようになります。

また、夏は視覚的な情報が多いだけでも、脳が暑さや疲れを感じやすくなります。 たくさん飾っていたお気に入りの雑貨を少しお休みさせて、棚の上やテーブルまわりをすっきりさせてみるのもおすすめです。

白やベージュ、グレーといった柔らかなベースカラーの中に、ガラス素材のフラワーベースを置いたり、クッションカバーで1色だけブルーやグリーンなどの寒色を取り入れたり。色数を絞り、光をきれいに通す素材を選ぶと、夏らしい空気感を演出しやすくなります。

触覚|肌に触れる素材

夏は、見た目以上に「肌触り」が過ごしやすさに直結する季節です。 ソファに座ったときのベタつきや、寝具に入ったときのムレなど、肌が触れる場所の心地よさは、暮らしのストレスを大きく左右します。

たとえば、毎日触れるクッションカバーやベッドリネンを、さらっとしたリネンやコットン素材に替えてみると、肌に触れたときの体感は変わります。

特に寝苦しい夜の寝具選びでは、瞬間的な「冷たさ」をうたう素材よりも、実は「さらっとした、肌離れのよさ」にこだわった天然素材のほうが、朝まで心地よく過ごせることもあります。熱や湿気がこもりにくく、寝返りを打ったときの不快感が少ないため、眠りの質を守ってくれます。

素足で歩くことの増える床まわりも同様です。フローリングのひんやりした感触をそのまま楽しんだり、もしラグを敷くなら、毛足の短いものや天然素材のい草やジュートといった、足裏が喜ぶシャリッとした質感のアイテムを合わせると、一気に夏らしさが生まれます。

体感|光と風を整える

photo by @_itodays

西日をやわらげる

特に夏は、西日による暑さやまぶしさが気になることも多くなります。夕方になると部屋に熱がこもるように感じたり、エアコンが効きにくく感じたりする原因のひとつになることも。


そんなときは、窓辺を少し見直してみるのもおすすめです。

光を完全に遮るのではなく、“やわらげる”意識を持つと、自然光を味方にした快適な空間が生まれます。たとえばブラインドなら、羽根(スラット)の角度を変えるだけで、光の入り方を自由に変えることができます。強い日差しを抑えながら、お部屋に柔らかな明るさを残せるため、閉塞感もありません。 カーテンに比べて布のたまりが少なく、窓辺がすっきりと見えるブラインドは、夏の軽やかなインテリアとも相性のいいアイテムです。

photo by @tasomoji_room

また、断面のハニカム(蜂の巣)構造が空気の層をつくるハニカムシェードは、外の暑さを和らげ、室内の快適な温度を保ちやすいのが魅力です。

リネンのようなやわらかな質感を選べば、機能性だけでなく、見た目にも軽やかな印象に。

photo by @_su01n_home

夏は、1年のなかでいちばん光の存在感が強くなる季節。だからこそ窓辺のしつらえがお部屋全体の雰囲気を大きく左右します。

風の通り道をつくる

エアコンをつけている間は、サーキュレーターを上手に使って、お部屋全体の温度を均一に保ちたいものです。

冷房から出る冷たい風は、部屋の下の方に溜まりやすい性質があります。そのため、サーキュレーターは「エアコンの風の通り道」を意識して、エアコンを背にするように配置するのがポイント。下に溜まった冷気をサーキュレーターが効率よく送り出し、部屋全体へと心地よく循環させてくれます。

もし、それでも冷え方にムラがあると感じるときは、エアコンの対角線上に置いて、向きをエアコンの吹き出し口へと向けてみるのも方法のひとつ。ダイレクトに冷気を拡散できるため、部屋のどこにいても過ごしやすくなります。直接強い風を浴びなくても、かすかなそよ風を感じるだけで、体感温度は和らぎます。

また、窓辺に観葉植物を置いてみるのもおすすめです。風を受けて葉が優しく揺れることで、止まっていた空間に心地よい『動き』が生まれ、目にするだけで涼しげな印象を与えてくれます。

まとめ

夏の部屋づくりというと、何か新しいものを買い足さなければいけないイメージがあるかもしれません。 でも、本当に必要なのは買い足すことではなく、今あるものを少し引いてみたり、窓から入る光を優しくやわらげてみたりすること。 大きく変えようとしなくても、日常の小さな見直しだけで、夏の暮らしはぐっと涼やかに、心地よく変わっていきます。

目に入る景色、肌に触れる素材、そして光や風。五感に寄り添う工夫を取り入れながら、自分らしい夏の心地よさを見つけてみてはいかがでしょうか。

窓まわりを見直してみたい方は、ブラインドやハニカムシェードなどを取り入れてみるのもひとつの方法です。賃貸住宅でも取り付けやすいタイプがあるので、夏の模様替えの参考にしてみてください。

イエナカさんのプロフィール画像
監修者
イエナカ

約13年間インテリア業界にて、接客・提案・コーディネート業務に従事。インテリアコーディネーター、カラーコーディネーターの資格を持ち、住宅・インテリア分野を中心に、実務経験を活かしたコラムの執筆やコンテンツ制作を行っている。


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