お部屋の窓辺を飾るカーテンやブラインド。実は、種類も多くその機能、デザイン、取り付け方法などさまざまな特徴があり、カーテンとブラインドのどちらかで悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
今回は、カーテンとブラインドの違いをわかりやすく解説します。それぞれのメリット・デメリット、価格帯、お部屋ごとのおすすめなどを詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
Toggleカーテンとブラインドを選ぶ際のチェックポイント
カーテンとブラインドにはそれぞれの良さがあり、どちらを選ぶかは、お部屋の用途や何を優先したいかで決まります。お部屋にカーテンとブラインド、どちらを取り付けるかをご検討される際には、以下の6つのチェックポイントで比較・検討してみてください。
お部屋の雰囲気とデザイン性
カーテンやブラインドには光を遮るという役割がありますが、やはり大事なのはお部屋の雰囲気に合っているか、過ごしていて気持ちが高まるか、といったところにあるのではないでしょうか。エレガントな雰囲気やリラックスした雰囲気を重視するお部屋には、布生地の柔らかい風合いや温かみ、ドレープ感が特徴のカーテンがおすすめです。
一方で、お部屋をスタイリッシュにシンプル・ミニマル・モダンな雰囲気に仕上げたい場合や、ミッドセンチュリーやインダストリアル、北欧風・ジャパンディなお部屋でこだわりのインテリアを引き立たせたい場合には、すっきりとした見た目が特徴のブラインドがおすすめです。
和室をアップデートしたい、ナチュラルな雰囲気に仕上げたい場合には、ハニカムシェードやウッドブラインドなどが特におすすめです。ブラインドは総じてシャープなスタイルで空間を広く見せる効果があるので、狭いお部屋にもおすすめです。

取り付けやすさ・賃貸でも可能か
お家に簡単に取り付けられるかどうかも重要なポイントです。日本国内の多くのお家にはカーテンレールがついていますが、カーテンはフックを通してレールに掛けるだけなので取り外しの際も簡単です。
ブラインドは、窓枠や壁にドライバーでネジ穴を開けて設置するので、カーテンと比べると多少手間がかかります。しかし、ブラインドでもつっぱり式やカーテンレール取り付け式など、穴あけ不要のオプションを選べば、賃貸でも壁に穴を開けることなく、簡単に取り付けが可能です。

操作のしやすさ(毎日の開け閉めの快適さ)
カーテンやブラインドは天気や時間に合わせて毎日操作するもの。開け閉めの簡単さ、快適さは日々のちょっとしたストレスにつながってしまうので、負担なく操作ができるかどうかも重要です。
カーテンやバーチカルブラインドは横に開閉するため、サイズが大きくなっても重さを感じることなく操作しやすいメリットがあります。そのため、頻繁に窓を開けて換気したり、ベランダに出入りしたりする場合に向いています。
一方で、採光の微調整ではスラットのあるアルミブラインドやウッドブラインド、バーチカルブラインドが優れています。ブラインドの操作は、採光や遮光、風通しの微調整と正確なコントロールが特徴で、お部屋の明るさや外からの視線の遮りを細かく調整したい場合に向いています。

ウッドブラインドやハニカムシェードのように上下に開閉するブラインドはサイズが大きくなると昇降操作に力が必要になりますが、昇降操作を楽に行うための機構が作られており、ループコード式やコードレス式の商品を選択すればストレスを感じることなく誰でも簡単に昇降操作ができます。
また、近年はスマホやリモコンで操作できる電動ブラインドが登場し、離れた位置からの操作、複数の窓を同時に操作、タイマー機能など便利機能があります。
機能性(遮光・断熱・防音・調光)
カーテンやブラインドは1度購入すると長期間使用するものです。特に寝室やリビングなど、長時間過ごすお部屋では遮光性や断熱性などの機能面も気にしておきたいポイントです。
カーテンは、1枚の大きな布で窓全体を覆うため遮光性が高く、厚手の生地と空気の層で熱をしっかり遮断し、外からの音を吸収する効果も見込めます。しかしながら、開け閉めのシンプルな操作の為、細かく光を調整することは苦手です。そのため、昼間は外からの目線を遮りながら採光を行えるレースカーテンと遮光のドレープカーテンを組み合わせて使用することが多いです。
ブラインドは光を調整するスラット(羽根)の重なりやコードを通す穴などの隙間があるので、そこからのわずかな光漏れや熱漏れが生じます。またアルミなどの硬い素材でつくられているものは、音を反射しやすくなります。一方で、調光性については非常に優れており、スラットの角度を少し変えるだけで、日差しや眩しさを防いだり、外からの視線を遮りながら光を取り込めるので、細かいコントロールが可能です。
遮光性・断熱性・防音性などの機能性を追求するには、六角形の空気の層で熱をブロックするハニカムシェードがおすすめです。ハニカムシェードは遮光生地、採光生地、シアー(透け感のある生地)から選ぶことができます。

そのほかにも、すき間からの光漏れを完全に防ぐことのできる枠付きの完全遮光パーフェクトシェードも寝室などにおすすめの商品です。
ライフスタイル(子ども・ペットがいるかどうか)
小さなお子さまやペットなどのいらっしゃるご家庭では、思わぬ事故を防ぐための安全なカーテン・ブラインドであることも非常に大切です。
カーテンは複雑な部品やコードなどがないのでお子様が絡まるなどの事故のリスクがなく、布製なので引っ張ったりぶつかったりしても、怪我の心配がほとんどありません。また、丸洗いできるタイプが多いので、食べこぼしや手垢などの汚れも定期的に落とすことができ、衛生的に保ちやすいです。
ブラインドは操作のためのコードや、バーチカルブラインドにはスラットが広がらないようにするためのコードレスタイプやローマンシェードなどの布製のタイプを選ぶことで、お子様のいるお部屋でも安心して使用することができます。
アルミブラインドやウッドブラインドは固い素材を使っているので、猫の爪とぎによる破れなどの心配が少なく、また毛が絡まりにくく、とくに防水加工のものであれば、抜け毛・汚れ、匂いの付着など日常のお手入れも簡単です。
日当たりや窓の方角による選び方
日の入る向きによる光や熱の入り方には特性があるので、カーテンとブラインドには、それぞれ得意な役割があります。ここでは、4つの方角ごとに解説します。
<南向きは調光性・断熱性を重視>
南向きの窓は、一日を通して最も長く安定した光が入りますが、夏場は熱の侵入も多くなります。よって光の量や角度を細かく調整しながら、眩しさを軽減できるブラインドがおすすめです。
お部屋の暑さが気になる場合には遮光タイプのハニカムシェードでさらに熱を入れづらくすることもおすすめです。
<東向きは朝日を遮りたいか>
東向きの窓は、午前中に朝日が差し込みますが、午後には光が弱まります。よって朝日による眩しさを軽減しつつ、快適に光を取り込めるブラインドがおすすめです。とくに寝室の場合は、起床時の光の取り込みを細かくコントロールすることができます。
朝の日差しで目が覚めることを防ぎたい場合には、完全遮光パーフェクトシェードで日差しが入ることを防ぐことができます。逆に、起きたい時間に朝日が入ってくるようにしたいという場合には、電動ブラインド・カーテンを取り入れ、タイマーで自動で開閉できるようにすることもおすすめです。
<西向きは眩しい夕日の対策を>
西向きの窓は、午後から夕方にかけて強い西日と大量の熱がお部屋の中に侵入してきます。よって窓からの熱の侵入を防ぐ必要があるため、布と窓との間にできる空気層で熱の侵入をブロックしてくれるカーテンがおすすめです。とくに厚手の生地や遮光裏地付きのものを選ぶとさらに効果があがります。
<北向きは保温性の高い生地がおすすめ>
北向きの窓は、一日を通して弱めの光になるので、熱の量は少なく、冬場などは冷めたい空気が入ります。よって室内の暖かさを逃がさないことが必要となるため、厚手のドレープカーテンや断熱性の高いハニカムシェードがおすすめです。
カーテンを取り付ければ、ファブリックのソフトな風合いが窓辺を温かい印象に演出してくれますし、採光ハニカムシェードを設置すれば、自然光が六角形の層に反射してやわからい光をお部屋に取り入れることができます。

カーテンとブラインド、それぞれのメリット・デメリット
カーテンとブラインドは、同じ窓を覆うインテリアですが、機能と構造に違いがあるので、それぞれ良いところと弱点があります。お部屋の環境や使用目的にぴったり合わせるには、それぞれのメリットとデメリットを理解しておくことが大切です。カーテンを買い替えたいけれど、ブラインドもつけてみたいとお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
カーテンのメリット
①機能面:一枚の大きい厚手の生地で窓全体を覆い、光漏れや、熱の侵入をしっかり防ぐので、遮光性、断熱性、防音性に優れ、冷暖房の効率がアップします。操作は軽く横に引くだけで開閉でき、動作がスムーズなので、頻繁に窓を開けて換気したり、ベランダに出入りしたりする場合に向いています。
②デザイン:ファブリック(生地)でできている為、豊富な素材や柄、カラーなど多種多様な中からお好みの一枚を選ぶことできます。生地の持つ温かみとドレープ感が特徴で、お部屋を優しく、華やかな雰囲気に仕立ててくれるので、とくにヴィンテージ調やエレガント、温かみや安らぎ感のある空間にぴったりです。
③お手入れ:布製になるので、ほこりが目立ちにくく、日々のこまめなお手入れの必要がありません。また丸洗いができるので衛生面も良く、少ない頻度のお手入れを重視する場合に向いています。
④取り付け:カーテンレールに専用フックを通して掛けるだけです。時間もかからず、とても簡単に設置がおこなえます。
カーテンのデメリット
①機能面:開けるか閉めるかの2択のシンプルな操作の為、細かい光の調整は苦手です。また布製のため、結露が多い窓や水回りではカビが発生しやすくなります。
②デザイン:生地の厚みやドレープが、お部屋を狭く感じさせてしまうことがあります。とくに開いた時に両側(また片側)にまとめるため、窓周りや圧迫感がでてしまいます。狭いお部屋では、少し重苦しく感じられることがあるかもしれません。
③お手入れ:カーテンのお手入れは、頻度は少なくすむものの、1回のお手入れには手間がかかります。丸洗いする場合は、レールから取り外して洗濯・乾燥させたり、またドライクリーニング店などに持ち込む必要があります。
④取り付け:新築のお部屋や、賃貸マンションのお部屋のなかには、カーテンレールがついていない場合があります。そのようなケースは、ご自身もしくは業者に依頼して取り付ける必要がでてきます。
ブラインドのメリット
①機能面:高い調光性をもつブラインドは、スラット(羽根)などの角度調整で、光の入る向きと量、風の取り込みと外からの視線を自由自在にコントロールすることができます。またアルミ製や耐水タイプなどを選べば、キッチンや洗面台などの水回りでも安心して使用できます。さらに重視する機能や操作方法などで、豊富なバリエーションがあり、目的に合わせて選ぶことができます。
②デザイン:すっきりとした見た目が特徴で、圧迫感が少なく、空間を広く見せる効果があります。洗練された直線的なデザインは、シンプルやミニマル、モダン、インダストリアル、和モダンなどの雰囲気にマッチします。またアルミ製や天然木など豊富な素材バリエーションがあるので、素材感を生かした空間の演出が楽しめます。
③お手入れ:1回のお手入れを簡単に行いたい場合はブラインドがおすすめです。ハンディモップなどでさっと拭くだけできれいになり、アルミや防水加工された素材のものであれば、油などの強い汚れがついても簡単に落とすことができます。
④取り付け:ブラインドには豊富な取り付け方法のバリエーションがあり、設置環境に合わせて最適なものを選べるのがメリットになります。穴あけ不要のつっぱり式やカーテンレール取り付けは、賃貸でも設置はとても簡単です。また窓貼りタイプなどは、粘着テープで窓に貼り付けるだけなので、初めての方でも安心です。
ブラインドのデメリット
①機能面:スラットに紐を通して束ねているブラインドは、スラットの重なりやコードを通す穴などから、わずかに光漏れが生じます。また、ウッドブラインドやハニカムシェードなど、素材の重さがあるブラインドでは、サイズによっては昇降の際に力が必要になる場合があります。
そのようなお悩みにあわせて、ブラインドにはコード穴を塞ぐラダーテープ付のものや昇降が楽なコードレスタイプのものなどがあるので、そちらのタイプを選ぶことで、高い遮光性や操作性を実現してくれます。
②デザイン:スタイリッシュな反面、無機質で冷たい印象になったり、アルミ素材などは、オフィスようなイメージを浮かべるかもしれません。また風が強い日などは、開閉時に、スラット同士や窓枠にぶつかり「カタカタ」という音が気になることがあります。
③お手入れ:ハンディモップなどでさっと拭くだけで簡単に掃除ができる反面、ほこりが溜まりやすく目立ってしまうので、日々のこまめなお手入れが必要になります。
④取り付け:ブラインドは、窓枠や壁にドライバーでネジ穴を開けて設置するので、取り付けは、カーテンに比べると多少手間がかかります。しかし、穴あけ不要なつっぱり式やカーテンレール取り付け式、窓貼りタイプなどを選ぶことで、時短で簡単に、穴あけ不要で取り付けすることができます。
カーテン+ブラインドの組み合わせで使うメリット・デメリット
カーテンとブラインドには、それぞれにメリットとデメリットがあります。カーテンとブラインドを組み合わせて使うことは、互いの良い点と弱点を補完できるので、利便性が高まり、さらに個性的でおしゃれな空間をつくることができます。
①遮光性と調光性を両立できる:遮光性の高いカーテンは、ブラインドの僅かな光漏れをしっかりと防いでくれます。調光は、ブラインドの自由自在のコントロールで、光の入る角度の変化に応じて、細かい調整が可能になります。
また、二層になることで、断熱性・遮熱性・防音性を高めることができます。レースカーテンの代わりにブラインドを組み合わせた「厚手カーテン+ブラインド」がおすすめです。逆に、遮光のロールスクリーンやローマンシェードとレースカーテンをあわせることで、お部屋への圧迫感を減らしながら機能性を維持することもできます。
②ハイセンスな見た目:カーテンの柔らかい質感とブラインドのすっきりとしたラインが、個性的でおしゃれな空間を演出します。ブラインドはシンプルな見た目なので、カーテンのイメージを邪魔せずに周りのインテリアに溶け込んでくれます。またカーテンと同じ素材でつくられているローマンシェードとの組み合わせは、統一感のあるワンランク上のコーディネートを楽しめます。
③費用がかかる:カーテンとブラインドの両方の費用がかかるため、コストが高くなってしまうことがデメリットです。
カーテンとブラインドの価格比較
価格については、同じサイズで比較すると実はそれほど大きな差はなく、設置環境による素材や機能などの選び方によって価格差がでてきます。ここでは、4つのケースの価格の違いについてみていきます。
一般的な掃き出し窓の場合の相場(幅200cmx丈180cmの場合)
リビングやダイニングなどに設置されている大きな掃き出し窓は、ベランダやお庭に頻繁に出入りするなど、開け閉めのしやすいカーテンやバーチカルブラインドがおすすめです。
| 商品 | 値段 |
|---|---|
| ドレープカーテン + レースカーテン | ¥21,000~¥36,000 + ¥12,000~¥16,000 |
| アルミブラインド | ¥24,000~¥28,000 |
| バーチカルブラインド | ¥36,000~¥48,000 |
一般的な腰窓の場合の相場(幅180cmx丈120cmの場合)
天井と床の中間に設けられることが多い窓で、出窓も含めた腰高窓は、自然光を取り入れつつも外からの視線を遮ることができるため、さまざまなデザインやタイプのカーテン、ブラインドで、窓辺をコーディネートできます。
| 商品 | 値段 |
|---|---|
| ドレープカーテン + レースカーテン | ¥15,000~¥23,000 + ¥10,000~¥14,000 |
| アルミブラインド | ¥18,000~¥20,000 |
| ハニカムシェード | ¥27,000~¥32,000 |
既製品とオーダーメイドでの違い(幅180cmx丈120cmの場合)
既製品は、特定のサイズを大量に生産することで安い価格で提供されており、ホームセンターや家具店、通販サイトなどで販売されています。特にカーテンは、中央開きの厚手のドレープカーテン+レースカーテンの4枚セット販売の種類も多く、単品で買うよりも割安になる傾向があります。
価格が安い分デメリットもあり、サイズが限定的なため、窓のサイズにぴったり合わない可能性も高く、特に幅や丈の微調整ができません。デザインも万人向けにつくられているため、シンプルなものやトレンド柄などに偏りがちになります。また機能性についても裏地や操作方法などの細かいオプションが限られる傾向にあります。
| 商品 | オーダーメイド | 既製品 |
|---|---|---|
| ドレープカーテン + レースカーテン | ¥15,000~¥23,000 + ¥10,000~¥14,000 | ¥2,500~¥5,500 + ¥1,600~¥3,400 |
| アルミブラインド | ¥18,000~¥20,000 | ¥8,000~¥12,000 |
DIYで取り付ける場合と専門業者に依頼する場合の費用差
カーテンやブラインドの取り付けは、本体を購入しご自身でおこなうか、取り付けだけを専門業者やリフォーム業者に依頼するか、専門店やホームセンターなどで本体と取り付けをセットで購入するかになります。
カーテンはご自身で設置されることがほとんどだと思いますが、ブラインドも近年はご自身でも簡単にしっかりと取り付けできるように設計されていて、設置環境にあわせたさまざまな取り付けオプションがあります。
失敗したくない方、高所作業がある方、大きい窓用で重量がある場合などは、取り付け依頼を検討されるケースもあるかと思います。その場合の取り付け作業のみの費用目安を比較しご検討してみて下さい。
| 取り付け専門業者(1ヶ所当たり) | ~¥10,000 |
| 家具専門店、ホームセンター(本体セット購入) | ¥8,000~¥12,000 |
| リフォーム業者 | ¥10,000~¥15,000 |
カーテンとブラインドの種類と特徴
ここでは、カーテンとブラインドの種類と、その機能やデザインなどをわかりやすく解説します。
カーテン(ドレープカーテン・レースカーテン)
カーテンの魅力は、豊富な生地とデザインバリエーションが揃っていることです。生地はベルベット、シルク、リネン、レースなど数多くあり、カラーも豊富、パターンは、シンプルな無地から花や草木、幾何学模様、有名デザイナーとの豪華なコラボデザインなどお部屋の雰囲気を演出してくれます。裏地も「裏地なし・遮光裏地・採光裏地」などが選べるので、お部屋の用途にあわせて選ぶことができます。
カーテンは、一枚の大きい厚手の生地で窓全体を覆い、光漏れや、熱の侵入をしっかり防ぐので、遮光性、断熱性、防音性に優れ、操作は軽く横に引くだけで開閉でき、動作がスムーズで、頻繁に窓を開けて換気したり、ベランダに出入りしたりする場合に向いています。またお手入れは、丸洗いができるものが多く、衛生的にも安心して使用することができます。


横型ブラインド(アルミ・ウッド)
イタリア・ベネチアの窓装飾が発祥と言われる、横型ブラインド(ベネチアンブラインド)は、水平に並んだスラット(羽根)を傾けることで外からの視線や日差しを細かく調整できるので、快適な採光とプライバシー確保を自由自在にコントロールすることができます。
日本で馴染みのあるアルミブラインドは、シンプルでスタイリッシュなデザインが特徴で、オフィスはもちろん、モダンな住宅やカフェ風インテリア、さらもじゃ団地などの築古レトロ物件にも人気があります。またアルミ素材は、防湿性・耐久性があり、水まわりやキッチンなど湿気の多い場所にも適しています。
ウッドブラインド(木製ブラインド)は、天然木の美しさと洗練された機能性を兼ね備え、空間にナチュラルな上質感をもたらします。クラシックでタイムレスなデザインは、モダン・北欧・ヴィンテージなど幅広いインテリアスタイルにマッチします。


バーチカルブラインド(縦型)
バーチカルブラインドは、縦に長いルーバー(羽根)を左右に動かして光をコントロールするブラインドです。特徴は、縦ラインが強調されることで天井が高く見え、空間に開放感とモダンな印象をもたらしてくれます。
ルーバーを回転させて細かく調光できるので、採光とプライバシー確保をコントロールしやすく、通り抜けに適しているので、リビング・ダイニングなどのベランダへ繋がる掃き出し窓に最適です。また縦方向のルーバーは、埃がたまりにくく、お手入れもルーバーを外して簡単におこなえます。


ロールスクリーン
布地を巻き上げて開閉するロールスクリーンは、窓辺をすっきりとした見た目に設置ができるブラインドで、その豊富なバリエーションが特徴です。生地の種類は、一般的な遮光生地だけでなく、透け感のあるものやキッチンや浴室に使用できる防水加工のものまで幅広くラインアップし、裏地も「採光・遮光・遮熱保温」などが揃っているので、お部屋の用途にあわせて最適なものを選ぶことができます。
また窓だけでなく、間仕切りやプロジェクタースクリーンなど多目的に利用が可能で、デザインやカラーもスタイリッシュな無地やモノトーンデザインからゴージャスな柄物や有名デザイナーとのコラボデザインなど、豊富な種類の中からお好みのものを選ぶことができます。


ハニカムシェード(断熱・省エネ向き)
ハニカムシェードは、高い断熱性と保温性が特徴のブラインドで、アルミ加工されたハニカム(蜂の巣)形状の空気層が、冬は冷たい外気を防ぎ、夏は熱い外気を跳ね返すので、一年中快適な室内環境をつくります。
生地は、採光と遮光タイプのほかに、採光と遮光を組み合わせたツインタイプ、より高い断熱保温効果を発揮する多層タイプ、完全に光を遮断する完全遮光タイプなどから目的に応じて選ぶことができます。立体的で美しいプリーツラインは、窓辺をモダンで洗練された印象を演出してくれます。


ローマンシェード(布の質感を活かすスタイル)
ローマンシェードは、カーテンと同じ生地を使用してつくられるブラインドで、ファブリックのもつ柔らかく温かみのある風合いを楽しめることが特徴です。カーテンとの違いは、1枚の生地をメカを利用して上下に折り畳みながら開閉するので、自由に日差しを調節しながら、外からの視線を避けることができます。
カーテンと同様に、豊富な生地とデザインバリエーションが揃っていることが魅力になります。ベルベット、シルク、リネン、レースなど数多くの素材、豊富なカラー展開、シンプルな無地から花や草木、幾何学模様、有名デザイナーとの豪華なコラボデザインなどから、お好みのコレクションを選ぶことができます。裏地も「遮光裏地・採光裏地」などから選べるので、高い機能性も備えています。


素材ごとの違い(布・木製・アルミ・遮光生地など)
①布(ファブリック):柔らかく温みのある風合いでデザインバリエーションが豊富。光漏れが少ないので遮光性が高く、防音性にも優れます。水回りの設置には適さず、ほこりが溜まりやすいので、お手入れには丸洗いが必要になります。
②アルミ:軽量で丈夫、軽い操作でスラット調整が可能で、大きな窓でも耐荷重の心配がなく取り付けできます。また防水性に優れるのでキッチンや浴室でも使用ができ、お手入れも簡単、お手入れは、ハンディモップなどでサッと拭くだけで清潔に保てます。シンプルでスタイリッシュな印象は、モダンな雰囲気の演出にぴったりはまります。お手頃な価格も魅力的で、ブラインド入門者にもおすすめです。
③天然木:木のもつナチュラルな温もりと質感を味わえるのが魅力で、高級感を重視した空間に最適です。他の素材に比べると重量があり、特に大きい窓の場合は、多少の操作付加がかかります。また価格も高めになります。
④遮光生地:生地の内層に光を通さない糸を織り込むことで遮光性を高め、更に表面にコーティングを施すことで、隙間を完全に塞ぎ高い遮光率を実現しています。また遮光生地は光の遮りだけでなく、断熱にも効果があります。特に寝室や人通りに面したお部屋、書斎などのプライベートな空間に最適です。
⑤採光生地:外からの光を取り入れながら光を拡散させるので、外からの視線を遮りながら、お部屋中を自然光で満たし明るく過ごすことができます。
お部屋ごとのおすすめのカーテン・ブラインド
カーテン、ブラインドのそれぞれの特徴を解説してきました。それでは、お部屋ごとのおすすめを紹介していきます。
リビング・ダイニング
家族が集まるリビング・ダイニングは、くつろいだり食事をしたりするメインスペースです。リビングに多い掃き出し窓では、頻繁に窓を開けて換気したり、ベランダに出入りします。ファブリックの温かみを感じ、開閉がスムーズなカーテンが良いでしょう。モダンでスタイリッシュな雰囲気を演出したいなら、バーチカルブラインドもおすすめです。
寝室(遮光・防音重視)
1日の疲れをリセットする寝室は、良質な睡眠を確保することが大切です。リラックスできる空間として、遮光性、断熱性の高い高機能なカーテンが良いでしょいう。またカーテンは、厚手の生地が、外からの音を吸収してくれるので防音性にも優れます。また枕元に窓があり、すっきりと設置したい場合などは、ロールスクリーンやハニカムシェードがおすすめです。遮光性の高い生地やフレーム枠付きのタイプを選びオーダーメイドすることで、しっかりと遮光、断熱し快適な室内空間をつくることができます。


書斎(集中できる環境づくり)
作業や読書に集中する書斎やワークスペースには、細かく光量の調節ができるブラインドが最適です。スラットの角度調整で、光の入る角度にあわせてコントロールして、PC画面への映り込みを防ぎながら、適度な明るさを確保できます。長時間いるような場合でも、集中力を保ち続けられる室内環境をつくることができます。また一年を通して快適な室温環境を実現したい場合は、高い断熱性と保温性が特徴のハニカムシェードがおすすめです。
子ども部屋(安全性と使いやすさ)
お子様の部屋には、成長に合わせてデザインの変更ができるカーテンが人気です。コードがなく開け閉めが簡単で、安心して設置ができます。また丸洗いできるタイプが多いので、清潔な環境を保ちやすい点もメリットです。また子供部屋にぴったりなポップで色鮮やかなデザインがお好みなら、ロールスクリーンやローマンシェードがおすすめです。狭いお部屋でもすっきりと設置ができ、電動式などのコードレスタイプであれば、絡まるリスクもなく安全に使用することができます。


和室(和モダン・障子風の代替として)
和室といえば障子のイメージが浮かぶのではないでしょうか。和紙調のハニカムシェードやプリーツスクリーンは、和の雰囲気をもちながらモダンな雰囲気を演出してくれるので、特に和モダンのお部屋におすすめです。またウッドブラインドは、木目のデザインと畳やふすまとの相性がよく、高級感のある和モダンな空間を演出できます。
和室へのブラインド・カーテンのお取り付けは以下の記事もあわせてお読みください。
キッチン・水まわり(汚れに強い素材)
水気・湿気の高いキッチンや浴室には、アルミブラインドや防水加工が施されたPVC製のロールスクリーンやウッドブラインドが最適です。とくに油が跳ねるキッチンは、汚れても簡単にメンテナンスできることが重要です。
アルミブラインドは、スラットの調整で、光や視線、風通しを細かくコントロールすることができます。勝手口や小窓などでは、すっきりした見た目のロールスクリーンがおすすめで、その場合耐水性に優れたPVC(塩化ビニール製)素材を選びましょう。
オフィスや店舗(業務空間での選び方)
スペースが比較的広くなるオフィスや店舗では、大きい窓でも簡単に操作ができ、多くの人が操作しても壊れにくいことが重要になります。軽量で耐久性に優れたアルミブラインドは、軽く丈夫なスラットにより簡単に操作がおこなえ、外光の角度にあわせた調光、外からの視線を自在にコントロールできます。
見た目もシンプルかつスタイリッシュなので、あらゆる空間のスタイルにマッチします。
天井が高い店舗などで、より都会的で非日常な雰囲気を演出したいのならバーチカルブラインドもおすすめです。縦に伸びるラインが、空間を高く広くみせてスタイリッシュな印象になります。また温もりと高級感を演出したいならウッドブラインドがおすすめです。イメージしている空間の雰囲気にあわせて選ぶことが大切です。
まとめ
今回は、カーテンとブラインドのそれぞれのメリット・デメリットとおすすめなどをご紹介しました。お部屋の用途や目的を明確化し、理想の窓辺を実現しましょう。
「カーテンとブラインド、どっちがいい?」とお悩みの方の参考になれば幸いです!
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